BMWのクルマはどれぐらい速い?全車種の加速ランキングを一挙公開!
BMWといえば「駆け抜ける歓び」を掲げていることで有名ですよね。
BMWでは、オーバースペック気味のエンジンを積むことを良しとせず、前後重量配分やシャシー、足回りのバランスを重視してクルマが設計されています。
クルマの剛性感や直進安定性が高いと、思い切ってアクセルを踏み込みやすく、カタログ数値以上のパワーを感じやすくなります。
筆者はMシリーズを含めた大半のBMW車に試乗(主にレンタカーで)したことがありますが、アクセルを踏んだときのエンジンの反応の良さはどれもピカイチです。
BMWはエンジンの開発に長けていることもあって、エンジンのラインナップが豊富です。またちょっとしたマイナーチェンジであっても、エンジン出力がパワーアップしていることがあります。
本州仕様と日本仕様では、エンジンの排気量が違うグレードが用意されていることがあります。たとえば本州仕様にはハイパワーの大排気量のグレードが、日本向けには排気量が小さめのグレードが販売されていたりします。
今回は、BMWのクルマの中から、以下の条件に基づいて加速ランキングを作成しました。
- 全車種の中から、最も速いグレードのクルマをピックアップ
- 評価指標は0-60 mph(≒0-100 km/h)
- 高性能Mモデルとアルピナは別枠扱い
データは「0-60 mph」を参照していますが、馴染みのない方が多いと思いますので、「0-96 (km/h)」と記載しています。
また「CAR and Driver」や「Motor Trend」などのテストメディアの中から、ベストの記録を参照しています。
0-100 km/h テストとは、停止状態からフル加速で時速100キロに到達するまでの加速テストを表します。目安につきましては、「【2017】国産車・輸入車の0-100km/h加速 etc.!」をご覧ください。
BMWの車種は、Xから始まるのがSUV、Zがオープン専用、iが次世代シリーズ、Mが高性能スポーツモデルです。アルピナにつきましては、複雑さを避けるため、一部のみを記載しました。
ちなみに、各車種について、ブログ管理人の個人的な見解も示しておきました。馬力はPS表記(仏馬力)です。
なお、国内版は4WDのxDriveが無いグレードもあります。極力配慮していますが、0-60 mphのデータに若干差が出るケースもございます。あらかじめご了承ください。
2018年7月2日更新
目次
- 第24位:120i
- 第23位:i3
- 第22位:225i アクティブツアラー Mスポーツ
- 第21位:X1 xDrive25i xライン
- 第20位:X3 xDrive35i
- 第19位:340i Mスポーツ
- 第18位:X4 M40i
- 第17位:X6 xDrive50i
- 第15位:M135i
- 第15位:X5 xDrive50i
- 第14位:Z4 sDrive35is
- 第11位:750i xDrive
- 第11位:650i
- 第11位:550i
- 第10位:アルピナ B3 Biturbo ツーリング
- 第9位:BMW M2
- 第8位:BMW X5 M
- 第7位:X6 M
- 第6位:i8
- 第4位:M5
- 第4位:BMW M3 GTS
- 第1位:M6 セレブレーション エディションコンペティション
- 第1位:アルピナ B7
- 第1位:BMW M4 GTS
- まとめ
第24位:120i
- 0-96: 7秒台
- 最高出力:177馬力
- エンジン:1.6L・4気筒ターボ
- 車両重量:1440 kg
- カタログデータ
BMWのエントリーとなる、ハッチバックタイプのクルマです。
レンタカーで借りたことがありますが、数値に表れない加速の気持ちよさがあるクルマです。ハンドリングもスポーティです。
内装はシンプルなのですが、乗り心地はコンパクトクラスのクルマの中では心地よく、凹凸の続いた路面を除けば長距離ドライブもこなせる快適なクルマでした。
コンパクトカーといっても全幅は1765ミリあり、国産コンパクトカーと比べて幅広です。その代わり安定感があります。
ちなみに2リッター・ディーゼルの118dは0-96.6km/hで8.8秒ですので、0-100換算すると9秒を若干超えるぐらいになります。非ディーゼルの118iは9秒中盤といったところです。
第23位:i3
- 0-96: 6.8秒
- 最高出力:170馬力
- エンジン:0.65L・2気筒バルブ+モーター
- 車両重量:1260-1390 kg
BMWのラインナップで最もコンパクトなクルマです。
環境を考慮したプラグイン・ハイブリッドカーですが、ハンドリングが俊敏であり、0-60 mphでは6.8秒と中々の瞬足を誇ります。
第22位:225i アクティブツアラー Mスポーツ
- 0-96: 6.5秒
- 最高出力:231馬力
- エンジン:2L・4気筒ターボ
- 車両重量:1600 kg
BMWのコンパクトサイズかつ長距離移動も快適にこなせるクルマです。
225iの新車価格は519万円ですので、ふつうに高級車です。
トルクフルなエンジン、スポーティなハンドリング、広いトランクスペースなどが特徴的です。
2リッター・ディーゼルターボの218dは8.8秒です。
第21位:X1 xDrive25i xライン
- 0-96: 6.5秒
- 最高出力:231馬力
- エンジン:2L・4気筒ターボ
- 車両重量:1660 kg
BMWのエントリークラスのSUVです。28iが最速ですが、日本では発売されていませんので、次点の25iについて記載しています。
スポーティなハンドリングと、後部座席および積載スペースの広さが売りです。
全幅1820mm、全長4455mmのサイズは、日本の道路では程よいぐらいのサイズ感です。
第20位:X3 xDrive35i
- 0-96: 5.3秒
- 最高出力:306馬力
- エンジン:3L・6気筒ツインターボ
- 車両重量:1900 kg
BMWのコンパクトクラスのSUVです。ただ全幅1880mm、全長4665mm、全高1675mmなので結構大きいです。
パワフルなエンジンと機敏なハンドリングに加えて、積載スペースも広いです。
ちなみにx28iの0-60 mphは6.1-6.2秒を記録しています。
第19位:340i Mスポーツ
- 0-96: 4.7秒
- 最高出力:326馬力
- エンジン:3L・6気筒ターボ
- 車両重量:1660 kg
BMWの3シリーズのセダンです。全幅1811mm、全長4645mmのサイズは、日本ではちょうど良いサイズ感があります。
ライバルのアウディA4やメルセデス・ベンツCクラスと比べて、シャープなハンドリングや後部座席の広さが特徴的です。
第18位:X4 M40i
- 0-96: 4.7秒
- 最高出力:365馬力
- エンジン:3L・6気筒ツインターボ
BMW X4の高性能スポーツMモデルです。動画では時速260キロまでの加速シーンをご覧いただけます。
第17位:X6 xDrive50i
- 0-96: 4.6秒
- 最高出力:450馬力
- 最大トルク:66.3kg・m/2000~4500rpm
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:2270 kg
クーペスタイルの最高級SUVです。都会派のSUVとして、一目でX6だとわかるルックスが特徴的です。
2トンを軽く超える車両重量ではありますが、パワフルなエンジンを搭載していますので、グイグイは加速します。
このサイズのSUVの中では、機敏なハンドリング性能を有しています。
第15位:M135i
- 0-96: 4.6秒
- 最高出力:326馬力
- エンジン:3L・6気筒ターボ
- 車両重量:1560 kg
BMWのコンパクトカー(ハッチバック)の高性能モデルです。
全幅1765mm、全長4340mmのコンパクトボディに、326馬力を出力するパワフルなエンジンを積んでいます。
第15位:X5 xDrive50i
- 0-96: 4.6秒
- 最高出力:450馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:2300-2350 kg
BMW X5は、ミドルサイズのラグジュアリーSUVです。
イキイキとしたハンドリング、パワフルなエンジン、包み込むようなフロントシートが評価されています。
欠点としては、ライバル車よりも少ない積載量が挙げられます。
第14位:Z4 sDrive35is
- 0-96: 4.3秒
- 最高出力:340馬力
- エンジン:3L・6気筒ツインターボ
- 車両重量:1600 kg
BMWの2シーター・オープンカーです。駆け抜ける歓びを風で直に体感できるクルマです。
加速性能を含めて、BMWのMシリーズと同等の走行パフォーマンスがあります。
レンタカーで借りたことがありますが、これだけロングノーズのクルマは珍しく、街中で運転しているとちょくちょく注目を集めていました。
以下の動画では、メーター読みで時速262キロまで加速しています。
ちなみに初代のコンパクトなZ3(M ロードスター)は、0-60 mphで4.4秒を記録しています。
第11位:750i xDrive
- 0-96: 4.2秒
- システム最高出力:450馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:2070 kg
BMWの最高級セダンです。この7シリーズは、2016年度のワールド・カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、ラグジュアリーカー部門で1位を獲得しています。
7シリーズの評価ポイントとしては、乗り心地とハンドリングのバランス、時代を先駆けた最先端技術、後部座席と収納スペースの広さ、などが挙げられます。
第11位:650i
- 0-96: 4.2秒
- 最高出力:450馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:1920 kg
BMWの高級クーペです。2016年度のアルピナシリーズのB6 グランクーペは、0-60 mphにおいて3.5秒を記録しています。
この6シリーズは、パワフルで洗練されたエンジンと、使いやすいインフォメーションシステムが特に評価されています。
第11位:550i
- 0-96: 4.2秒(est.)
- 最高出力:450馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:1960 kg
BMWのミドルクラスとなる、5シリーズの高級セダンです。上位の7シリーズの750iと同じエンジンを搭載しています。
0-60 mphのデータは見つかりませんでしたが、車両重量が750iより軽い分、4.2秒以下になることが予想されます。
第10位:アルピナ B3 Biturbo ツーリング
- 0-96: 4.1秒
- 最高出力:410馬力
- エンジン:3L・6気筒 Bi-Turbo
- 車両重量:1650 kg
BMWの3シリーズをベースに開発された、アルピナシリーズの高性能セダンです。
性能の底上げだけでなく、快適性を含めたラグジュアリー感が大幅パワーアップしています(お値段も)。
Bi-Turboはターボ×2(つまりツインターボ)のことであり、日本では「ビターボ」と呼ばれることが多いようです。
Biはイタリア語では「ビ」と発音されますが、英語圏では「バイ」と発音されることもあります。
第9位:BMW M2
(出典: youtube.com/watch?v=wP5z2cJ5aqk)
- 0-96: 4.0秒
- 最高出力:370馬力
- エンジン:3L・6気筒ターボ
- 車両重量:1580 kg
BMWの高性能スペシャリティ・クーペです。M4(クーペ)と比べて、日本の街中でより運転しやすいサイズのクルマです。
試乗会で乗ったことがありますが、ちょっとした街乗りだけでもかなりハイレベルな限界性能の片鱗を感じ取ることができました。
2ドアですが、後部座席に成人男性分ぐらいのスペースがしっかりあるのもポイントです。
ご参考:BMW M2 の完成度は、M4を上回るレベルなのか?
第8位:BMW X5 M
- 0-96: 3.8秒
- 最高出力:575馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:2360 kg
BMW X5の高性能スポーツモデルです。クーペスタイルのX6とは違い、実用性を重視したつくりになっています。
以下はオーボードカメラからの動画です。
第7位:X6 M
- 0-96: 3.7秒
- 最高出力:575馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:2330 kg
BMWの最高級SUVである「X6」の高性能Mモデルです。
大柄ボディながらも、クーペのようにスタイリッシュなエクステリアが特徴的です。
巨大なクーペという感じで、街中ではかなり目立ちます。
ライバルのメルセデス・ベンツ GLE 63 AMG Sと性能面で拮抗しています。
最新SUV・クーペの限界性能はどれぐらい高いのか~BMW X6 M 対 Gメルセデス・ベンツGLE 63 AMG S
第6位:i8
- 0-96: 3.7秒
- システム最高出力:362馬力
- エンジン:1.5L・3気筒ターボ+モーター
- 車両重量:1500 kg
未来のクルマを感じさる、BMWのプラグイン・スペシャルクーペです。
スーパーカーらしく、ガルウィングのように開くドアを備えています。
第4位:M5
- 0-96: 3.6秒
- 最高出力:560馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:1980 kg
BMWのスペシャリティ・高性能セダンです。後輪駆動の4ドアセダンとしては、かなり速い部類に入ります。
下の動画は、チューニングにより745PSまで馬力アップされたM5のドライブシーンです。
第4位:BMW M3 GTS
- 0-96: 3.6秒
- 最高出力:450馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:1490 kg
BMWの高性能スペシャリティ・クーペです。このGTSは、ベースモデルから140キロも軽量化されています。
加速性能・旋回性能・ブレーキ性能のいずれも高性能かつバランスが取れたクルマです。
第1位:M6 セレブレーション エディションコンペティション
- 0-96: 3.5秒
- 最高出力:600馬力
- エンジン:4.4L・8気筒ツインターボ
- 車両重量:1910 kg
BMWのスペシャリティ・クーペの高性能Mモデルです。後輪駆動のクルマの中では、かなり速い部類に入ります。
下の動画は、560馬力のM6モデルの加速シーンです。
ちなみに6シリーズをベースとした、アルピナ B6 グランクーペも 0-60 mphにおいて3.5秒を記録しています。
第1位:アルピナ B7
- 0-96: 3.5秒
- 最高出力:608馬力
- エンジン:4.4L・V8気筒 Bi-Turbo
BMW最高峰セダンの7シリーズをベースに、エレガントさに磨きをかけたクルマです。
0-60 mphにおいては、750iよりも0.7秒速い、3.5秒を記録しています。
第1位:BMW M4 GTS
- 0-96: 3.5秒
- 最高出力:560馬力
- エンジン:3L・6気筒ターボ
- 車両重量:1640 kg
BMWの高性能スペシャリティ・クーペです。GTSはサーキット向けの仕様です。
ベースモデルのM4から69馬力アップとなる、500馬力を出力するハイパワーエンジンを積んでいます。
ということで、今回のBMWシリーズでは、「M4 GTS」と「M6 セレブレーション エディションコンペティション」が同順位となりました。
まとめ
BMWのクルマの加速力について、ランキング形式でご紹介しました。BMW・アウディ・メルセデス・ベンツのドイツ御三家のラインナップは細かく分かれているため、ご紹介するクルマの数も多くなります。
BMWのクルマは、0-60 mphにおいては3秒中盤から4秒台にかけての層が分厚いことがわかりました。また、車種にかかわらず、スポーティなハンドリングが売りのクルマが多いです。
今後は、アウディR8やポルシェ 911 ターボSなど、0-60 mphで2秒台に達するようなスーパーカークラスのクルマが期待されるところですね!
参考動画:
本記事が参考になりましたら幸いです。
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