不人気車が値下がりする理由とは?
中古車を探していると、驚くほど値下がりしているような車を見かけることがありますよね?安いものにはワケがあるのがこの世の常ですから、しっかりと理由を知っておくことが大切です。
中古車市場で大幅に値下がりしている車は、『不人気車』と呼ばれます。不人気車とは、中古車の買い手が中々見つからない車のことであり、実は車そのものの価値とはあまり関係がないことがほとんどです。
不人気車は単純にお買い得なものもあれば、維持費が余分にかかったり、リスクがあるものまでさまざまです。ただひとつ言えることは、不人気の理由が貴方にとってたいしたデメリットにならなければ、かなりお買い得であるということです。
つまり中古車探しでは不人気車から調べていくと、幸せになれると思います。
本記事では、不人気車を分類して、それぞれがなぜ値下がりしているのかをご説明いたします。
不人気車種の総まとめ(30車)につきましては、以下の記事をご参照ください。
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2018年8月12日更新
目次
不人気車種
中古車市場では需要の大・小によって車の価格が常に変動しています。その中でも車種の違いが特に重要であり、年代によって人気車種が移り変わっています。
このため、時代の流れに逆らって、あえて不人気な車種を選ぶとお得なワケです。
ここ数年の人気車種・不人気車種としては、おおむね以下のような傾向があります。
人気: SUV、軽自動車、
不人気: セダン、クーペ、ステーションワゴン
ここ数年はSUVの人気が特に高く、中古車市場では高値で売買されています。
また低燃費である程度コンパクトなハッチバックや、多人数が乗れるファミリータイプの車(特にミニバン)はつねに人気があります。
軽自動車も中古車市場において絶えず人気があるのですが、他車種と比べて軽自動車は元値が低い分、中古車販売業者にとっても利幅が小さいため、値引きも渋い(あまりお得ではない)という特徴があります。
ですので、ある程度の長距離や高速道路を運転される方であれば、快適性やエンジンパワーの面で有利なコンパクトカーの方がおすすめです。
一方、SUVの人気ぶりに比例するかのように、セダンが不人気車種となっていて、中古車としては狙い目になっています。
多走行の車
中古車としてかなりお買い得なのが、走行距離が節目を超えた車です。具体的には、3万キロ、5万キロ、10万キロを超えると車両価格が落ちますので、狙い目といえるでしょう。
走行距離が多いと敬遠してしまいがちですが、それよりも保管状態や定期的なメンテナンス(特にオイル交換や定期パーツの交換)の方がよっぽど大事です。
車は生き物と同じようなもので、長期間動かないほうがよっぽどダメになってしまいます。なので走行距離が極端に少ない車もハズレの可能性が高いのです。
一般には1年1万キロが平均的といわれていますが、足車としてのハイブリッドカーと、趣味性の高いクーペでは前車のほうが走行距離が伸びます。
このため、走行距離云々よりも、個々の車の状態を詳しく知る方が大事なのです。たとえば正規ディーラーで購入した車で、そこで整備を受け続けていた車の場合、整備履歴はバッチリ分かるはずですよね。
多走行の中古車を購入する場合、年式の割に内装が綺麗な車であれば、オーナーが車を丁寧に扱っていたことを示しますので、個人的にはアタリの可能性が高いように感じます。
走行距離は高速道路を走行すると一気に増えてしまいます。たとえば、月に2回、往復300キロの道を走るだけでも、年間7000キロに達します。
いずれにしても、よほど荒っぽい運転をしていない限りは、ある程度の多走行車はお買い得であると言えます。
排気量が大きい車
排気量の大きな車は、新車であれば上級グレード扱いになっています。たとえば、ホンダFIT(2014年10月)の1317ccのモデルは130万円~ですが、1496ccのモデルは173万円からと約40万円の差が付いています。
またスポーツタイプの車の場合には、エンジンのハイパワーに耐えられるようにインチの大きなスポーツタイヤを履いたり、ボディ剛性や足回りが補強されていたりします。
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排気量が大きいと、単に加速力が高まるだけでなく、加速発進が滑らかで静かになり、快適性が増すなどのメリットがあります。
ところが中古車市場では排気量の大きなモデルの方が値下がりする傾向があります。理由はとても単純です。予想されたとおり、ガソリン代が高くなるからです。
ここでのポイントは、ずばり購入価格とガソリン代のバランスです。排気量の大きなモデルと小さなモデルで年間ガソリン代を算出して、大きな違いがなければ、数十万円の付加価値が付く排気量の大きなモデルの方がお得になるかもしれません。
年間のガソリン代は、年間走行距離(予想)/(カタログ燃費×0.7)で概算値を求めることができます。
ご参考1: 排気量の大きい車のメリット・デメリット
ご参考2:加速力抜群のパワフルなエンジンを積んだ国産車・輸入車(外車)
高級車
高級車は一部の限定モデルや人気モデルを除いて、値落ち額は全車種の中で最も大きいです。元値が高いという理由もありますが、維持費がかかるのが不人気の理由です。
というのも、高級車には高品質な部品が取り付けられており、故障の際には修理費が高く付きます。また、排気量の大きなエンジンを積んでいる車が多く、自動車税やガソリン代も懸念事項になります。
ところが10年落ちぐらいの高級車になると、元値の10%~20%のバーゲンプライスになります。たとえ10年落ちであっても、内装のクオリティは相当高いですし、静粛性や快適性は全車種の中では群を抜いて高いです。
したがって、比較的維持費は何とかなるという方であれば、購入費用が元値と比べてほとんどかからないため、意外とねらい目です。
OEM供給車
供給元の自動車メーカーのクルマが、他メーカーで販売されているクルマのことをOEM供給車といいます。
エンブレム以外は基本的に同じですが、知名度の面で大元よりも知られていないことがほとんどですので、値下がり幅の大きな不人気車となる傾向があります。
維持しにくい車
ハイブリッド車や軽自動車などは、ガソリン代や自動車税などのコストを抑えることができ人気があるため、値下がり額は渋い傾向があります。
ここでのポイントは、購入予定の車におおよそ『何年』・『何万キロ』ぐらい乗るのか決めておき、車両価格がやや高値でも節約できるのかどうかを検討しておくことです。
たとえば人気のハイブリッド車を買うよりも、やや排気量の大きな車の方が結果的に節約できたりするかもしれません。
一般には、中古車の低燃費車は、年間走行距離が長い(たとえば1万5千キロ~)場合には十分な節約効果が期待できます。
展示車&未使用車
中古車を調べていると、走行距離がほとんどゼロに近い(10kmなど)車を見かけることがあります。これは未使用車(あるいは展示車、未登録車)と呼ばれ、実質新車と同品質の車です。
未使用車は展示用としてディーラーなどが購入した車であり、ある程度の期間が経過した後に中古車市場に出回ります。基本的に屋内展示となりますので、紫外線による劣化もほとんどありません。
未使用車は新車より(元値によりますが)数十万円も値引きされていることも珍しくありません。希望のオプションが付いた車が見つかれば、かなりお買い得な車の一つです。
未使用車を探すには、株式会社ウェブクルーのこちらのページにおいて、『展示車両もしくは未使用車を希望します』と記載すれば、無料で調べてもらうことができます。
好みのオプションが付いた車が見つかるかどうかは運次第ですが、調べてみる価値は十分にあると思います。
輸入車
比較的高年式から値落ちが大きくなるのが輸入車です。3~4年で新車時の半額になる車も珍しくありません。
輸入車がお買い得かどうかは、ずばり整備歴にかかっています。特に基幹パーツさえしっかり交換してあれば、オイル交換やタイヤ交換などは安く済ませることができますので、総合的な維持費は国産車とたいして変わらないこともあります。
ドイツ車あたりは定期交換のパーツ交換さえすれば、基盤がしっかりしている分、見違えるように良く走るようになったりします。
中古の輸入車を購入する場合には、納車前の整備が整った中古車販売店や、自社整備のできる輸入車専門店を選ぶことをおすすめいたします。
予算に余裕があれば、かなり割高にはなりますが、認定中古車をチョイスするのもありです。
ちなみに低年式の輸入車は電装系のパーツが故障しやすいため、急な出費を避けるためにも、保証を付けておくのも一つの手です。
不人気なデザインの車
不人気なデザインの車は値下がりが起こりやすく、割と高年式であっても値下がりが早いという特徴があります。
一方でデザインの好みは人それぞれですから、たとえ不人気なデザインであってもご本人にとってストライクゾーンであれば間違いなくお得です。
欲をいえば、新旧モデルを比較したときに、新型モデルのほうがデザイン面で人気があれば、旧型はかなり値下がりしやすい状態にあるといえます。
知名度の低い車
あまり知られていない自動車メーカーの中古車は、必然的に需要も小さくなります。特に新車で話題になり一時的に売れたような車は、中古車で大きく値下がりする傾向があります。
海外向けにつくられたクルマも、クルマ自体は良いのに知名度が低く、大きく値下がりしやすいです。
また、大手自動車メーカーであっても、あまり生産していない車種であれば、中古車も値下がりする傾向があります。
たとえば、スバルのキザシ(セダン)は希少でオーナー評価も上々ですが、値下がり幅は大きいです。
モデルチェンジ後の前モデル
ほとんどの車は数年間隔でモデルチェンジを繰り返します。その度に前モデルとなる車が大きく値下がりします。新型モデルが発売された後は、前モデルのオーナーが乗り換えをするため、中古車市場に前モデルが数多く売られることになります。
モデルチェンジ直後かどうかは、カーセンサーNETであれば○年○月~生産モデルと書いてあるところを見ればすぐにわかります。つまり○年○月が最近であれば、モデルチェンジ後というわけです。
人気車の影に埋もれた車
ほぼ同時期に発売された人気車種と競合してしまった車が該当します。メーカー同士の宣伝合戦で敗れてしまったせいで中々売れなかった車もあります。
このタイプの車は、人気車と同じカテゴリーで別メーカーの車(中古車)を探すと見つかります。
修復歴ありなどの訳あり車
ほとんどのケースで数十万円の値引きがある車の筆頭に、修復歴ありの車が挙げられます。修復歴ありの車とは、事故車の中で骨格部分に歪みや損傷が生じた車のことです。
狙い目なのは、事故の詳細がわかっていて、たいした事故ではないのに、不運にもわずかな骨格の歪みにより「修復歴あり」になってしまった車です。
逆に買わないほうが良いのは、出所が不明な修復歴ありの車です。雨漏りやタイヤの片減りといった不具合から、電気のフューズが頻繁に飛ぶといったナゾの不具合まで、修理に出すと多額のコストがかかる可能性があります。
いずれにしても、修復歴ありといっても、クルマの状態はピンからキリまでさまざまですから、信頼のおける販売店で購入しましょう。
その他
他にも、以下に該当する車はお買い得になります。
時代の流れに乗れなかった車
一般に新規の車を開発するには数年を要するため、たとえ傑作車であっても、ときには時流から外れた車が販売されてしまうことがあります。
また一般受けの良いデザインは時代によって変わりますので、発売当時は不人気であっても、今見ると中々良いデザインの車もあります。
PR車
売れ筋の車ではないけれど、メーカー側のPR車両として販売された車のことです。
以下に該当する中古車はさらにお買い得になります。
- 白や黒などの人気色の車よりも、クルマごとのイメージカラー以外の不人気色の車(例:シルバー、色あせやすいレッドなど)
- 走行距離が節目の5万キロや10万キロを少し超えた車
- 本革シートやサンルーフなどの人気オプションが付いていない車
まとめ
不人気車の特徴を簡潔にまとめてお伝えしました。上記の項目を組み合わせることにより、中古車の購入コストを大幅に抑えることができます。
不人気車は安く購入できる分、売値もあまり期待できません。このため1~2年落ちのあまり値下がりしていない不人気車よりも、ある程度値下がりした段階(経年3年以上~)の不人気車を狙うのがオススメです。
上手く不人気車を選択すれば、憧れの車を驚くほどのお買い得価格で購入できたりしますので、チャンスを逃さずゲットしましょう!
中古車業界大手のカーセンサーや期間限定在庫車が見つかるガリバーなどでお気に入りの車を見つけたら、なるべく早く問合せをしておくのがポイントです。
追記:
不人気車種(全30車以上)をまとめたページをご用意しましたので、参考にしていただけるかと思います。
本記事が皆様の参考になりましたら幸いです。
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車の購入・維持などでお悩みの方は、「車の購入費&維持費は、年収で決めない方が良い理由」もぜひご一読ください。
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たとえ低年式の車や事故歴ありの車であっても、下取りよりも数十万円も高く売れることがありますので、まだチャンスがあります!