最新SUV・クーペの限界性能はどれぐらい高いのか~BMW X6 M 対 Gメルセデス・ベンツGLE 63 AMG S
『Motor Trend』のHead To Headシリーズの第70弾として、SUVトップクラスの走行性能を誇るBMW X6 Mとメルセデス・ベンツ GLE 63 AMG Sのレビュー動画・記事が公開されました。
両車とも、SUVながらクーペのスタイルをしたスタイリッシュなところが大きな特徴です。パッと見はセダンでもあり、クーペでもあるような外観ですね。
ちなみにSUVは利便性を重視した車種であり、車両重量と車高のハンディキャップがあります。ところがここ最近のSUVのテストデータを見る限り、最近の高性能SUVは走りの方もかなりイケています。
BMW X6 Mとメルセデス・ベンツGLE 63 AMG Sのパフォーマンスは果たしてどの程度のレベルまで達しているのでしょうか。
ちなみにテスト車は、BMW X6 Mが8速AT、GLE 63 AMG Sが7速MTとなっています。
スペック紹介
BMW X6 Mは、第2世代 X6シリーズに高性能Mモデルのチューニングが施されたSUVです。最高575馬力(ps)に76.5kg・mの最大トルクを発生するV8ツインターボエンジンを搭載しています。さすがに車両重量は2320kgで最高級セダン並のヘビー級ですが、それをものともしないパワーフィール&ハンドリングを備えているのでしょうか?
メルセデス・ベンツ GLE 63 AMG Sは、Eクラス相当のクーペタイプのSUVです。最高585馬力(ps)に77.6kg・mの最大トルクを発生するV8気筒ツインターボエンジンを搭載しています。AMGとしての高揚感溢れるドライブ感覚にも注目ですね。
SUVトップクラスの走行性能
走行性能を示すテストデータを確認していきましょう。各種テストデータの指標につきましては、国産車・輸入車の走行性能が一目でわかる指標をご参考にしていただければと思います。
それではまず0-100km/h加速(=0-60 mphとします)の性能をチェックしてみましょう。Motor Trendのテストデータによると、BMW X6 Mは3.7秒、GLE63 AMG Sは3.9秒です。いずれもSUVとして非常にパワフルな加速力ですね。ちなみに日本の街中を走っている車は、たいてい10秒以上です。
参考までに、ポルシェマカンターボSは4.2秒、アウディSQ5は4.2秒、メルセデス・ベンツ GLE45 AMGは4.3秒というテストデータが得られています。
ゼロヨンでは、両車以外にもコルベット カマロ Z/28が特別参加してテストが行われました。その結果、BMW X6 Mは12.1秒、カマロ Z/28は12.3秒、GLE63 AMGは12.5秒となりました。
次にコーナリング性能を見ると、BMW X6 Mは24.3秒、GLE63 AMGは25.2秒です。ちなみにカマロ Z/28は23.6秒です。さすがにアドバンテージのあるカマロZ/28が優位ですが、BMW X6も高性能スポーツカー並みで驚きです。
次に60mph(≒時速100キロ)からのブレーキ性能を見てみましょう。BMW X6 Mは32.0メートル、GLE 63 AMGは34.0メートルです。参考までに、ポルシェ マカンターボSは31.1メートル、メルセデス・ベンツGLE AMGは31.4メートル、国産乗用セダンの大半は40メートル以上です。
以上のことを考慮すると、基本的な走行性能ではBMW X6 Mが優位であることがわかります。とはいっても、”運転の楽しさ”や”レース場での楽しさ”はまた別物ですので、これからチェックしていきます。
運転が楽しい車はどっち?
今回は、峠道(ワインディングロード)とレース場の2つのケースでレビュアーが評価をしています。まずは峠道についてみていきましょう。
峠道のレビュー:
★BMW X6 Mの評価
実際の大きさよりも小さくてコンパクトな感じがする。室内のノイズは大きめ。ハンドリングはとにかく最高。単純にクレイジーな出来栄え。エンジンのチューニングの出来はとても素晴らしい。
★GLE 63 AMG Sの評価
電動式パワーステアリングのハンドリングとしては現時点でベストと言える出来栄え。BMW X6と比べて特に優れている点は、やはりAMGならではのエンジンサウンドである。えっ、近所迷惑なサウンドだって?いや別に良いよね。さすがに車両重量があるだけあって、ボディの跳ね上がりは強い。非常に気になる欠点としては、高速道路のクルージングでエンジン回転数が高めでノイジーであり、せっかくの高級感が台無しであることが挙げられる。
レース場でのレビュー:
★BMW X6 Mの評価
V8のエンジンサウンドは良いね。やっぱり(室内は)タイトなパッケージであり、スポーツセダンに近いね。GLE63 AMG Sと比べると、こちらの車の方がかなりスポーティな感じがする。走りもスポーツセダンそのものであり、アンダーステアやボディロール、ノーズダイブも小さい。ブレーキペダルはしっかりしていて、効きも良い。直線だけでなく、コーナリングスピードもすごく速いね。
★メルセデス・ベンツ GLE63 AMG Sの評価
乗り心地はソフトな仕上がりになっている。トランスミッションは良い。シフトチェンジはいまいち。コーナリングは入りは良いけれど、コーナリングの途中でアンダーステアが強くなり、ボディーロールも大きい。ブレーキペダルはソフトすぎる。
※動画の17分21秒から両者を比べたタイムアタックが始まります。その結果は、ぜひご自身の目でご確認ください。
まとめ
両車とも、これまでのSUVの中ではトップレベルの性能があることがわかりました。特にBMW X6 Mのスポーツカーとしての出来はかなり良いみたいですね。
高性能SUVはお値段も1000万円超えのものがほとんどですが、近い将来には手が届きやすい価格のスポーツセダンクラスのSUVも出現するかもしれませんね!
追記:
いまのところ、1000万円未満で購入できる、電気自動車のテスラ モデル Xが最強といえます。詳しくは、「抜群に速いSUVを一挙公開!最新SUVの底力はここまで凄い!」をご覧ください。
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