高速道路ではあまり飛ばさないほうが良い7つの理由
高速道路で車を運転していると、リミッター近くまで飛ばしているような車をたまに見かけます。たしかに高速道路で飛ばすと、それなりに時間短縮につながります。かなりアバウトであり、道路状況にも依存しますが、おそらく10%~30%程度の時間短縮にはつながります。
それではデメリットとしては何が挙げられるのでしょうか?本記事では、代表的な7項目を挙げてみました。貴方はすべての項目についてご存じでしょうか?
目次
飛び石でボディやホイールに傷がつきやすい
たとえば時速140km/hで走行していると、追い越し車線を走行している車を煽るような運転になりがちです。
特に交通量の多い市街地では、必然的に車間距離が近くなり、飛び石を受けるリスクが大幅に高まります。またダンプカーやトラック、バスなどは飛び石を作りやすく、車間距離を空けたほうが良いです。でもなぜか、これらの車種を煽っている車を頻繁に見かけます。
煽るような運転は、傍から見ても大人の振る舞いではありませんから、交通量の多いところでは時間スケジュールに余裕をもって運転されるのがオススメです。
ちなみに私がふだん運転する阪神高速は制限速度が60キロのエリアであり、交通量が多くて追い越し車線をゆっくり運転するクルマも多いので、左車線の方が明らかに快適にドライブできます。
飛び石のダメージは、基本的に飛ばすほど大きくなります。フロントガラスに当たってヒビが入れば気がつきますが、バンパーやボンネットの場合は音がなるかどうかも怪しく、ほとんど気が付かないと思います。
いつの間にか車に傷が付いている方は、もしかすると高速道路での車間距離の詰め過ぎが原因かもしれません。なお、同様に一般道でも飛び石を受けますのでご注意ください。
燃費が大幅に悪化する
ほとんどの車では、高速道路において制限速度付近で巡行していると、燃費が良くなるように調整されています。しかし、その速度を大幅に超えると、空気抵抗が大きくなり、常に高いエンジン回転数を維持することになるため、燃費効率が著しく低下します。
たとえば、以下の動画はスーパーカーのランボルギーニウラカンで速度無制限の区間を走行しているシーンです。風がフロントガラスにバシバシあたっていますね。
ちなみに以下のサイトによると、80km/hと140km/hでは燃費が倍近く違います。
普段高速道路で飛ばしている方は、いちど満タン法で実燃費を測定してみてはいかがでしょうか?満タン方とは、ガソリンを満タンまで入れた後、そのときの積算走行距離(距離メーター参照)を覚えておき、再び満タンまで入れたときのガソリンの量と走行距離から実燃費を計算する方法のことです。
快適性が下がる
たいていの車は時速80キロを超えたあたりから振動や騒音が急に大きくなりますので、長期間飛ばしていると疲労やストレスが溜まりやすくなります。
ラグジュアリー寄りの高級車は少々飛ばしてもある程度の快適性を保つことはできますが、よほど神経が図太くない限り、やはり混雑しているところで飛ばすとそれなりに気を遣います。
このため、目的地に到着した後は、結局のところ休憩時間を多めに取る必要があります。
当方、クルマブログの管理人として軽自動車から超高級車までいろんなクルマでいろんな運転の仕方を試しましたが、走行車線メインで周りの車のことを配慮したスマートな運転が一番疲れにくく、運転後も気持ちよく仕事に取り掛かれるように感じます。
速度取締に引っかかるリスクが高くなる
たしか教習所で習った覚えがありますが、速度を出しているときほど、人は視野が狭くなります。このため一般には、走行中の覆面パトカーや目立たない場所で待機している覆面パトカーを見逃す確率が高まります。また、うっかりオービスを速度超過(一般に40キロオーバーから)で超えてしまう人もいます。
速度違反は、速度超過が40km/hを超えると、いきなり免停となり、簡易裁判所に呼び出されます。罰金も跳ね上がります。80キロオーバーの場合には、刑事処分となり、悪質な行為とみなされて禁固刑となる可能性があります。
車の挙動を乱しやすい
高速道路には、まれに凹凸が大きな箇所があります。制限速度であればほとんど気にならない箇所であっても、速度を飛ばしているとタイヤが横滑りを起こすことがあります。
また、突然の横風で車体がふらつくようなこともあります。高速道路はレース場ではありませんので、くれぐれもお気を付けください。
急な状況で止まることができない
高速道路では、木材などの落下物が落ちていることもあれば、動物が急に飛び出してくることもありますし、事故車が道を塞いでいるようなケースもあります。
このような緊急のケースでは、車の速度が出ているほど止まらなくなるため、飛ばしてると危険性がグッと高くなります。たとえば、時速80キロで停止距離が48メートルの場合、時速160キロでは約160メートルになります(参考: 車の停止距離の計算)。その差は実に3倍です。
私のケースでは、高速道路で見通しの悪いカーブを曲がっている最中に、事故直後の車2台が道を塞いでいたことがありました。制限速度で走行していたにもかかわらず、下り傾斜であったため、80%程度の強いブレーキをかけて手前でようやく停止しました。もし速度を大幅に超過していたら、確実に止まれなかったでしょう。
落下物も意外と侮れません。視界がクリアならまだしも、先行車に続いてスピードを出しているような状況の場合、超人的な反射神経があってもまず避けきれません。そもそも、急なハンドル操作で落下物を避けること自体がリスキーですよね。
不測の事態に備えて、少なくとも見通しの良くない場所では、速度は控えめにしましょう。
車自体が激しく消耗する
飛ばしているほど、タイヤやブレーキパッド、サスペンションなどの走行性能に大きくかかわるパーツが摩耗します。80km/hと140km/hでは、少なくとも倍の差はあるでしょう。燃費も合わせて考慮すると、余分なお金が出ていくことになります。
さらに、スポーツ走行向きではない車で限界スレスレのコーナリング(曲がり方)を繰り返したりすると、そのうちガタがきて、車の寿命も一気に短くなります。
番外編:飛ばせる場所は?
このように「飛ばす」ということ自体にネガティブな要素がたくさん含まれていることがお分かりいただけたかと思います。
これだけのことを書いていて、筆者は速いクルマが好きですし、高速道路などで一時的にアクセルを踏み込む程度であれば、気分のリフレッシュにもなります。
また、たまにはエンジン回転数をレッドゾーン近くまで回して少し走るほうが、車にとっても良かったりします。
普段運転される場所で、ココは安全だから、アクセルをひと踏みして楽しもう、といったポイントがたくさんあれば良いですね。
ちなみに、一見飛ばせそうなポイントではあるものの、リスクも伴う場所を挙げておきたいと思います。
たとえば料金所や登板車線の直線は、最もアクセルを強く踏み込めるポイントですが、合流時に速度を大幅に超過しないように気をつけましょう。
また料金所を過ぎた直後は路面が凸凹していることが多く、雨の日は特に横滑りしやすいです。5リッター相当クラスのFR車などは、結構簡単に滑ります。
車幅が広く見晴らしの良いトンネルは、オービスが無くてスピードを出しやすい場所です。しかし出口付近では視認性が大幅に低下するため、ある程度は速度を落としておきましょう。
ちなみに見晴らしが良くてここは飛ばせそうだと思うような場所では、取り締りが頻繁に行われていたり、オービスが設置されていたりするので意外とリスキーです。
いかがでしたでしょうか?すでにご存じの項目もあれば、意外な項目もあったかもしれません。上記の項目を考慮すると、高速道路で飛ばし続けていると、デメリットも意外と大きいことがおわかりいただけるかと思います。
高速道路で飛ばしてみたくなったときには、上記の7項目を思い浮かべていただければと思います。
また、高速道路を運転する場合には、出発時間を早めに設定されることをおすすめします。余裕のあるつもりが出発直前になってバタバタしてしまい、結局遅れて出発したことがある人は少なくないはずです。
本記事が皆様の参考になりましたら幸いです。
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