レンジローバー・イヴォークの評判・試乗レビュー:扱いやすいプレミアム・コンパクトSUV!

人気SUVの魅力をお伝えする企画の第6弾として、プレミアム・コンパクトSUVのレンジローバー・イヴォークをご紹介します。

今回は国内で正規販売されているSUVの中で唯一、オープンカーに変身する「イヴォーク・コンバーチブル」で山道のワインディングや高速道路、狭い道などでドライブをしてきました。

イヴォーク-コンバーチブル-左斜めビュー
イヴォーク コンバーチブル@芦有ドライブウェイでの試乗中に撮影

レンジローバー イヴォークの評判・特徴

まずはイヴォークの海外での評判からチェックしていきしょう!

イヴォークは、海外では「ラグジュアリー・サブコンパクトSUV」というカテゴリーに属しており、「BEST CARS」のイヴォークの評価では、5台中の3位にランクインしていました(※2017年度の時点)。

(補足:BEST CARSでは、合計10以上の自動車メディアの評価ポイントから独自スコアを算出しており、評価値の偏りが小さいところがミソです。)

イヴォークはオフロードとオンロードの両方でしっかり走れるつくりになっていて、オフロードでは抜群の走破性があり、オンロードでは粘り強いハンドリングと快適な乗り味を実現しています。

イヴォークの価格帯は約500万円からスタートしていますが、ベースグレードであっても、豊富な装備が備わっているのも特徴として挙げられます。

J. D. Powerの信頼度評価は、2.5ポイント(平均3ポイント)となっていて、若干信頼性が低いことがわかります。

日本で販売されている競合車としては、BMW X1、レクサスNX、メルセデス・ベンツGLA、アウディQ3が挙げられます。

1位のBMW X1は、走行パフォーマンスでライバルよりも一歩高い評価を得ていて、2015年10月からFRのレイアウトが採用されてからは、後席やラゲッジルームがかなり広くなっています。

ここまでが海外での評判ですが、このクルマの最大のポイントは、同カテゴリーのSUVと比べて全長が短いため、日本の街中に向いたサイズで扱いやすいことにあります。

ここのところは、後ほど実用性の部分で詳しくご説明します。

イヴォークのエクステリア・内装

イヴォークのチャームポイントとしてまず挙げられるのが、コンパクトにまとまっているにもかかわらず、迫力や存在感、デザイン性が高水準であることです。

正面からのビューと後ろからのビューは、いずれも逞しいSUVといったイメージです。

イヴォーク コンバーチブル 正面ビュー

イヴォーク コンバーチブル真後ろビュー

イヴォーク コンバーチブル斜め後ろビュー

イヴォーク コンバーチブル斜め横ビュー

横からのビューは、写真で見ると不思議と小さく見えますが、実物はそれなりに大きいです。

ホイールは、コンバーチブルのグレードは20インチが標準のハズです。ベースグレードは17インチです。

イヴォーク コンバーチブル20インチホイール

幌はソフトトップであり、今回のフェニックスオレンジのボディとブラックの幌の組み合わせは、クローズド時でも自然な感じです。正面からであればオープンカーであると気が付かないかもしれません。

イヴォーク コンバーチブル 幌アリの状態で撮影

オープンカーらしいビューといえば、やっぱりこの角度かなと思います。

イヴォーク コンバーチブル幌アリ斜め後ろビュー

幌の開閉時は、先端部分が結構な高さまで到達します。広い範囲をカバーする様は迫力があります。

イヴォーク コンバーチブル幌が高い

幌の開閉時間は18秒でやや長い感じはしますが、そこそこ長い信号待ちであれば余裕をもって開閉することができますし、走行中もおおよそ48キロ未満であれば開閉可能です。

イヴォークの内装部分は、いわゆる無骨なSUVという感じではなく、ソフトでスッキリとまとまった心地よい空間といったイメージです。オシャレ感がありますので、女性受けも良いかと思います。

イヴォーク コンバーチブルの内装

イヴォークにはベースグレードのSEの時点で上質な素材が使われており、500万円~のブランド外車ということを考慮すれば、革の部分を中心とした全体的な高級感は申し分なしといったところです。

シフトレバーはなく、ポップアップ式の円形スイッチでドライブモードを選択するのもオシャレです。

それと乗り降りや荷物を出し入れする部分にカバーがさりげなく付いていましたので、小傷があまり付きにくくなっているのも好印象でした。

ちなみにコンバーチブルではないモデルの内外装については、以下の動画が参考になります。

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=v_D8dQuGmMU

 

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=ZOY0aEnpRRo

 

実用性

イヴォークは全幅が1.9メートルで同クラスではやや幅広ですが、これに対して全長は4.35メートルとなっています。これは外車のハッチバック・コンパクトカーのようなサイズ(たとえばBMW 1シリーズで全長4.34メートル)です。

狭い場所での車庫入れもしてみましたが、一旦ノーズさえ入ってしまえば、両端がストレートでフェンダー(タイヤの上の部分)が張っていないため、幅の広さはあまり気になりません。

フェンダーに張りがあるクルマは、ノーズが入ってもそのあとに擦りそうになることがあり、結構扱にくいことがあります。

同じ場所では、ランボルギーニ ウラカンとポルシェ 911の車庫入れで相当気を遣った覚えがあります。

イヴォークにはベースグレードの時点でサラウンド・カメラシステムが標準で搭載されていますから、運転に不慣れな方でも、車体をこする心配もあまりしなくて済みそうです。

イヴォーク コンバーチブルのカメラ映像

一方で、全長がコンパクトな分、後席やトランクルームの前後スペースは妥協するポイントになります。

後席はスペース的には頭上や横幅に余裕があり、窮屈感は特にありませんが、前席シートと後席シートの間隔が短いです。

特に3ドアタイプの場合には、乗り込むためには前席のシートを前に多少ずらす必要があります。基本的には、後席は子供 or 女性が座るという感じです。

トランクスペースには、手元にあった17インチのノートPC用の鞄を入れてみました。SUVとしては小スペースですが、オープンカーとしては大容量、といった感じです。

イヴォーク コンバーチブルのトランクスペース

普段乗りでも使えるコンパクトSUVとしては、横幅にさえ慣れてしまえば、このクルマは結構アリなんじゃないかなと思います。

ちなみにサイドミラーは完全に閉じず、少し斜めの状態になります。ここでも「美」を重視していることが伺えます。

ドライブの感想

イヴォークのルックスは、レアで目立つことに加えて、今回の試乗車が鮮やかなオレンジカラーで人目を引き付けるため、三宮駅前付近のドライブでは特に注目を集めていました。

イヴォーク コンバーチブでドライブ中

一方でSUVならではの着座位置の高さと、ダッシュボードやサイドガラスなどの位置が高いお陰で、プライベート空間がしっかり保たれているところが好印象でした。同乗していた妻も、このプライバシーが守られている感じが気に入っていた様子でした。

これが低姿勢のスポーツカーとなると、どうしても上から覗かれている構図になります。

街中でのドライブでは、ハンドリングの俊敏さには驚きました。コンバーチブルは車両重量が2トンを少し超えますので、もっとハンドリングは遊びがありダルな感じかなと思いましたが、少ないハンドル操作でノーズがグイっと向きを変えます。

運転をはじめた当初は助手席の妻から不安定感を指摘されましたが、しばらくテスト走行を含めて運転していると、慣れてきた感じでステアリング操作が安定してきて、妻からも「慣れてきたね」と言われました。

山道のワインディングでは、狙った分だけ気持ちよくライントレースしていき、重量級の車という感じがあまりしません。

最高240馬力を出力する2リッター・ターボエンジンと9速ATの組み合わせは、ゆっくりと走る感じでフラットで、ちょっと加速するときには獰猛な感じになります。

以下の動画は、YouTubeで公開されているイヴォークの走行シーンです。私が初めて運転したときと同じように、独特のハンドル操作感が気になっている模様です。

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=JQYoHOR65_U

 
パワー的には、重量級SUVとしてはパワフルです。0-100 km/hは公式で7.6秒、以下のテスト動画では7.0秒を記録しています。

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=T3AoUGlsDYE

 
コンバーチブルは重くなりますが、Motor Trendのテストでは0-96 km/hで7.4秒を記録しています。低回転からトルクが太いため、よっぽど飛ばさない限りはパワーは申し分ない感じです。

◎ Motor Trendのレビュー動画

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=pXvSdb_WZR0

 
PDriveTVの0-100テストでは8.3秒を記録しています。また時速100キロからのフルブレーキでは39メートルを記録していて、ヘビー級SUVとしてはブレーキ自体はしっかり効きます。

https://www.youtube.com/watch?v=cGazXqRX_uE

 

クセのあるこのターボエンジンと合わせて上手く立ち回れば、重量級なのに結構きびきびと走ることができます。見晴らしの良さと全長の短さも相まって、街乗りでの使い勝手は◎ですね。

これでJC08モードでリッター10キロ(非コンバーチブル)を超えるわけですから、燃費の面でも許容できるレベルにあるのではと思います。

山道のワインディングでは、スピードを出すとSUVゆえにロールや腰高感はあるものの、4輪が粘り強く張り付く感じで、とても安心感がありました。

今回は試乗車が20インチのタイヤであったこともあり、路面の凹凸がある場所ではゴツゴツ感がシートを介して伝わってきましたが、全体的には落ち着きのある乗り味でした。

ふつうにちょっと速いぐらいの速度で流していれば、ワインディングも余裕で気持ちよく走れます。ブレーキの効き具合は、微妙にばらつきがあるように感じました。

イヴォーク コンバーチブルでワインディングをドライブ

帆を開けた状態では、フロントガラスとサイドガラスが高くて風を遮るため、前席は風の巻き込みのことを忘れてしまうほど、上からの入ってくる風を感じませんでした。ちなみに後席はさすがに前方からの風を遮るものがないため、普通に風があたります。

高速走行では、まだ肌寒い中でのドライブでしたので、クローズド状態で走りました。

イヴォーク コンバーチブルで高速入り口

コンバーチブル以外では高速道路ではドライブをしたことがありませんので、それとは比較はできませんが、外部音が気になることもありませんでした。

踏み切り音もサイドガラスを閉じた状態では入ってこないほどですので、遮音性の方もかなり良い感じです。


まとめ

国内販売のSUVとしては孤高のオープン・SUVのグレードがある、レンジローバーイヴォークをご紹介しました。

個性的なフロントマスクで、迫力があり、なおかつオシャレな感じも兼ね備えている高級SUVをお探しの方には、結構ツボにはまるクルマなのではと思います。

交通量の多い市街地にお住まいの方であれば、全長が短くてちょっとした買い物にも使えるこのSUVは、候補として検討してみても良いのではないでしょうか。

またコンバーチブルのグレードでは非日常も体感でき、妻に「買いたいクルマ」だといわせるほど好印象でした。このクルマであれば、遠出をして景色の良いところでのドライブが楽しみになること間違いなしです!

イヴォーク コンバーチブルの芦有ドライブウェイ展望台にて撮影

ちなみに今回の試乗車は、兵庫県西宮市にある高級車のレンタカー会社「ネクスト・ワン」でお借りしました。

当日返却のデイタイムプランを利用して、保険料込みで38,232円でした。2017年4月中はお得なキャンペーン割引が適用されるようです。


イヴォークの公式ページ

◎イヴォークの公式PV

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=c8fPdsZFQF0

 
◎イヴォーク コンバーチブルの公式PV

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=X5dQ0OQ3MY0
 

◎イヴォークのレビュー動画

https://www.youtube.com/watch?t=1&v=hTx1eelWij4

 


以上となります。本記事が皆さまの参考になりましたら幸いです。

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