抜群に速いコンパクトカーを一挙公開!ホットハッチの底力とは?
本記事では、コンパクトでそんなに速そうに見えないのに、ものすごく速いスポーツ・コンパクトカー(通称ホットハッチ)をご紹介します。
一般のコンパクトカー・ファミリーカーは燃費重視のため、軽自動車よりはパワーがあるものの、追い越し加速や高速道路などでは加速性能が物足りないと感じませんか?
一方で、2シーター(or 2シーター+2)のスポーツカーはファミリー用途を満たさないから厳しい。。。そんな貴方には、ハッチバックタイプのコンパクトカーがオススメです!
ホットハッチは実用性の優れたハイパフォーマンス・コンパクトカーのことであり、大衆向けのコンパクトカーとは全く異なる高性能パーツやハイパワーエンジンが搭載されています。
迫力面では大きなスポーツカーには劣るものの、全長が短いため車庫入れが楽ですし、小回りが効く車がほとんどなので、日本の道路事情に適しているため気軽に運転できます。
特に、機械式の駐車場を利用されている方や、道幅が狭めの住宅街にお住まいの方にオススメできます。
またホットハッチは大人4人がしっかり乗れる車が多く、荷室スペースも楽に利用できますので、実用面で優れているのもポイントです。
価格帯が高水準なのがネックですが、中古車市場では割と高年式でも値下がりしている車が見つかります。
ちなみにホットハッチ・コンパクトカーの明確な定義はありませんので、ここでは全幅1.8メートル+α、全長4.3メートル+αを上限とします。
海外と違って日本の道路は何かと狭いので、街中やタイトな峠などでは最速車種と言えそうですね。
※最高性能のホットハッチ(特にドイツ車)は車幅1.8メートル近くありますので、コンパクトと言えるのか微妙なところではあります。
2018年8月10日更新
本記事に記載しているカタログデータは、日本有数の掲載在庫台数を誇るカーセンサーを参照しております。
目次
【アウディ】RS3 スポーツバック
新車価格:767万円
年式:2015年10月~
◎ カタログデータ
アウディ3シリーズの超高性能スポーツモデルであり、コンパクトカー最速候補です。
クラスを超えたパフォーマンスを有しており、停止状態から時速100キロ(以降、0-100km/h)までわずか4.3秒で到達します。
(0-100km/hについては、「【2017】国産車・輸入車の0-100km/h加速 etc.!」をご参照ください。)
またライバルのAMG A45とのゼロヨン対決では、0-96.6 km/hにおいて3.6秒を記録しており、AMG A45とは0.3秒の差をつけています。
注目すべきは、車両重量が1560キロのボディに対して、47.4kg・mの最大トルクを1625~5550 rpmの広範囲で出力することです。(2018年式は48.9kg・mまでパワーアップしています。)
つまり街中でアクセルを踏み込むと、即座に低回転から怒涛の加速感を味わえます。
クワトロAWDのお陰でホイールスピンによるパワーロスもあまりないですし、電光石火のごとく変速する7速Sトロニックが採用されていますので、とにかくキビキビ走ります。
ベースモデルのA3 スポーツバックと比べても、全幅が15センチ広い1.8メートルとなっているだけで、全長は変わらず4.34メートルのままです。
最小回転半径も相変わらず5.1メートルのままですので、小回りもバッチリと申し分なしです。
ちなみに、さらにコンパクトなアウディS1(423万円~、カタログデータ)もかなり速いクルマです。全幅1.74メートル、全長3.99メートルのコンパクトボディに、最高231馬力を出力する2リッター・ターボを搭載しています。0-100は5.8秒(公式)です。
カーセンサーのこちらのページによると、S1の中古車価格は300万円前半~となっています。
(追記)
以下は、制限速度が無制限の区間が存在する高速道路「アウトバーン」での加速シーンです。
(※私の再生環境では動画が音飛びして始まりますが、33秒からの加速シーンは問題なく再生されます。)
アウディRS3の公式PV
https://www.youtube.com/watch?t=1&v=wva5vz9jShM
【フィアット】アバルト695 ビポスト
新車価格:599万円~845万円
年式:2015年9月~
◎ カタログデータ
ドイツ車のホットハッチが性能面で特化しているのに対して、イタリア生まれのアバルトシリーズは、運転する楽しさをとことん追求した仕上がりになっています。
スポーツタイプのハイパフォーマンス・コンパクトカーは全幅1.8メートル近くある車がほとんどですが、この車は車幅1.64メートル、全長3.675メートルですから5ナンバーサイズで本当にコンパクトです。
この695 ビポストには、最高190馬力を出力する1.4リッターのチューンドエンジンが搭載されています。0-100km/hは5.9秒(公式データ)となっていますが、乾燥重量が997キロととても軽量でグイグイ曲がるため、それ以上に速く、軽快に感じます。
いわゆるライトウェイト・コンパクトスポーツカーのような位置づけですね。車幅の狭い道の多い日本の市街地や峠道では、大排気量の車をスルスルと抜いていくことができたりしますので、ある意味一番速いコンパクトカーかもしれません。
個人的には、高性能ドイツ車のようにアウトバーンやレース場でこそ性能を発揮するクルマよりも、この695のようなクルマの方が運転して楽しいと感じます。
フル仕様で845万円なので趣味車としては正直高いですが、走りをとことん楽しみたい方や、見た目とギャップが大きな車が好みの方にはたまらない一品です。
【BMW】M135i
新車価格:578万円
中古車価格:123万円~519万円
年式:2011年10月~
◎ カタログデータ
BMWのエントリーモデルである1シリーズの高性能モデルです。BMWには、クラスごとに高性能パフォーマンスモデルのMシリーズがラインナップしています。
このM135iには、BMWのミドルクラス以上の車種に搭載されている3リッター直6ターボエンジンが搭載されていて、0-100km/hまでわずか4.9秒で到達します。
FRで全幅1.76メートルのコンパクトなボディに、最高326馬力、最大トルク45.9kg・m/1300~4500rpmというオーバースペック気味のエンジンを積んでいます。
アウディRS3と同様に最小回転半径は5.1メートルで小回りも効きます。
カーセンサー.netのこちらのページをチェックすると、新車価格の半額程度で程度の良さそうな車が見つかりますね!
M135iの加速シーンです。0-100km/hだけでなく、日本ではなかなか試せない 0-160km/h や 0-200km/h も確認できます。
フラットに伸びるタイプですので、街中でも運転しやすそうですね。BMWの車はエンジンスペック以上に加速感があり、山道を駆け抜けるのがとても楽しいのが特徴的です。
追記:
2016年9月から、最高340馬力、最大トルク51.0kg・m/1520~4500rpmまでパワーアップしたM140iが発売されています。
【メルセデス・AMG】A45 4マチック
新車価格:640万円~970万円
中古車価格:410万円~720万円
◎ カタログデータ
メルセデス・ベンツの専用スポーツチューニング部門「AMG」で独自開発された車です。
Aクラスはメルセデス・ベンツのエントリーモデルではありますが、AMG部門ではコストのかかるパーツを惜しみなく使ってA45 AMGを作り上げています。
たとえばメルセデス・ベンツの最新技術が詰まった4気筒ターボエンジンが搭載されており、このエンジンは最高381馬力、最大トルク48.4kg・m/2250-5000rpmを出力します。アウディRS3よりもパワフルです。
また、トルクを可変配分する4WDシステムや、AMGの『Ride Control』と呼ばれるスポーツサスペンション、ドライバーの高揚感を高めるAMG独自のエキゾースト音・サウンドシステム、ダブルクラッチの7速ATなどが組み込まれています。
発進加速では、アウディRS3が2速で時速100キロ近くまで到達するセッティングなのに対して、A45 AMGは3速で時速100キロに達するように設定されていますね。
以下の動画では、0-100km/hで4.0秒を記録しています。
最高速はアウトバーンで260~270キロぐらいまでは出るようです。
内外装の作りは、メルセデスらしいスッキリと上質なAクラスの雰囲気を保ちつつ、スポーティーさが上手く演出されています。
【トヨタ】ブレイドマスター
新車価格:277万円~342万円
中古車価格:100万円前後
年式:2006年12月~2012年4月生産モデル
◎ カタログデータ
高価な車が続きましたが、ここで庶民寄りの国産ハイパワー・コンパクトカーのブレイドマスターをご紹介します。
この車には3.5リッターV6エンジンが搭載さてれおり、最高出力280ps/6200rpm、最大トルク35.1kg・m/4700rpmを出力します。
以下はブレイドマスターG(3.5リッターモデル)の加速シーンです。車両重量が1500キロ以下のFF車としては相当速いですね。
最小回転半径が5.5メートルとなっていますので、コンパクトサイズの車としては取り回しはやや不得手ですが、全長が4.26メートルですので実用的には問題なさそうです。
全幅は1.76メートル、全高は1.51メートルですから、一般的な機械式の駐車場にも余裕をもって入ります。
ブレイドマスターは、内装のクオリティと静粛性も優れていることから、ラグジュアリー・コンパクトカーのような位置づけとなっています。
トヨタのクルマは耐久性の面でもピカイチですので、少々古くても維持しやすいところも嬉しいところですね。
この車は既に生産が終了していて、カーセンサーのこちらのページを検索してみると、3.5リッターのモデルは在庫がごくわずかとなっていますね。
【フォルクスワーゲン】ゴルフ R
新車価格:555万円~565万円
年式:2013年4月~
◎ カタログデータ
実用的で走りの良い人気コンパクトカー『ゴルフ』の最高峰スポーツモデルです。ゴルフシリーズは前輪駆動(FF)ですが、このRシリーズは4WDの特別仕様となっています。
プレミアムクラスのアウディRS3よりも少し手の届きやすい価格で販売されています。
トランスミッションには7速DSG (もしくは6MT)、エンジンには最高310馬力を出力する2リッター4気筒のエンジンが搭載されています(※2018年モデル)。
エンジンパフォーマンスでは同門のアウディ RS3に劣りますが、スポーツカーの専門家の間では一目置かれるほど完成度が高い車です。
2016年モデルの「GTI クラブスポーツS」は、ニュルブルクリンク北コースで当時のFF車最速となる7分47秒を記録しています。
公式の発表によると、0-100km/hは4.6秒を記録しています。アウトバーンではメーター読みで時速265キロまで加速するシーンをご覧いただけます。
コーナリング性能やブレーキング性能についてもハイパフォーマンスカーといっても良い仕上がりになっています。
ちなみに2015年度のスバル WRX STIと比較(※ゴルフRも同年式)すると、以下のとおりビックリするほど基本性能が似ています。別物のクルマですので、最初は何かの間違いかと思いました。
0-100 km/h: 4.6秒(WRX STI), 4.8秒(ゴルフR)
ゼロヨン: 13.1秒(WRX STI), 13.1秒(ゴルフR)
60-0 mph: 108フィート(WRX STI), 108フィート(ゴルフR)
Figure 8: 24.9秒(WRX STI), 24.9秒(ゴルフ R)
性能指標についてはこちらのページをご確認ください。
【マツダ】 アクセラスポーツ 2.3 マツダスピード
新車価格: 268万円
年式:2009年~2011年
◎ カタログデータ
マツダのハイパフォーマンス・ハッチバックです。MTモデルのみのスポーツ仕様の特別車であり、最高264馬力、最大トルク38.7kg(3000rpm)を出力する2.3リッターのターボエンジンを搭載しています。0-100km/hは約6秒です。速い!
前幅は1.77メートル、全長は4.51メートルですから、ある程度コンパクトなサイズに収まっています。MTといっても運転しやすい車です。
車両価格が抑えられていて、年式もまだまだ新しいため、国産の硬派なスポーツカーの中古車をお買い求めの方におすすめです。若い人が購入・維持しやすいスポーツカーの一つですね。
新車は生産中止となっていますので、カーセンサーNETのこちらのページなどから中古車を探すことになります。
【ホンダ】 シビック タイプ R
新車価格: 428万円
年式:2015年12月~
加速性能:B+
◎ カタログデータ
FF車として、ニュル最速のラップタイムを記録しているスポーツカーです。
最高310馬力、最大トルク40.8kg・mを出力する2リッター4気筒のターボエンジンを搭載しています。
2015年モデルはニュルブルクリンク北コースでFF車最速の7分51秒を記録しており、2017年夏発売予定の新モデルでは7分44秒に新記録を伸ばしています。
2017年式のシビックタイプRは、強く加速してもトルクステアが発生せず、本当にまっすぐに素直に走る車に仕上がっています。
またFFといえばアンダーステアが気になるところですが、この車はほとんどアンダーステアが感じられない出来になっています。
以下の動画では、アウトバーンで290キロまで加速しているシーンを確認できます(平地ではメーター読みで276キロ出ています)。
2015年モデルの新型車は400万円をオーバーしていますが、前モデルの在庫車(2007年3月~2010年8月)は200万円程度から購入できます。
※全幅1.88メートル、全長4.39メートル、最小回転半径は何と5.9メートルですので、個人的にはコンパクトとは呼べないと思いますが、世界的に高い評価を得ているシリーズのスポーツカーですし、コンパクトカーと言われることもありますので、参考までに追加しておきました。
【プジョー】 208 GTI
新車価格: 322万円
年式:2012年11月~
◎ カタログデータ
プジョーのコンパクト・ハッチバックである208シリーズの高性能モデルです。
GTIには208馬力/6000rpm、30.6kg・m/3000rpmを出力する1.6リッターの4気筒ターボエンジンが搭載されています。
自動車メディア『Auto Express』の0-60mph(≒0-100km/h 加速)テストでは7.2秒を記録しています。探せば6.6秒という記録もあります。
車両重量1200キロ、全幅1.74メートル、全長3.97メートルなので高性能コンパクトカーの中では割とコンパクトな部類に入ります。
その他
日本で正規に販売されている車以外では、フォード フォーカスRSとセアト レオン クプラがとにかく速いです。
コアカーズという専門店で平行輸入車として購入できるそうなので、レアな車がお好みの方はチェックされてみてはいかがでしょうか?
ニュル8分切り、セアト レオン クプラ 280を並行輸入いたします
新型フォード フォーカス RS MK3を並行輸入いたします。
本記事が皆さまの参考になりましたら幸いです。
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車の購入・維持などでお悩みの方は、「車の購入費&維持費は、年収で決めない方が良い理由」もぜひご一読ください。
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コンパクトカーの定義で幅1.8までっていうのはちょっと大きい気がします。
クラウンと同じですし、、、
コメントありがとうございます!幅だけを考慮すると、幅1.8メートルはやや大きいですよね!私もそのように感じています。
実際のところ、私が普段運転している車の全幅が1.79メートルですので、以前の5ナンバーのコンパクトセダン(幅1.695メートル)と比べると、すれ違いなどで気を遣うケースが少し増えた感じがします。
個人的にはコンパクトカーの定義として全幅1.7メートルぐらいに抑えたいところでしたが、国産車・輸入車に限らず、スポーツタイプの速いコンパクトカーの車幅は1.7メートル(5ナンバー上限)を超えているのが現状です。
一般にゴルフやアウディA1シリーズ、メルセデス・ベンツAクラスなどもコンパクトカーとして広く認識されているようですが、やはり車幅は1.8メートル近くありますので、『コンパクトと言えるの?』と疑問に思ったことがあります。
ただ上記欧州車はハッチバックタイプですので全長が短いですし、最小回転半径も5メートル+αぐらいですので、取り回しで困るような方は少ないのではと思います。
また立体駐車場の上限幅の制限も全幅1.8メートル~がほとんどのようですので、コンパクトカーとして許容できるギリギリのラインといったところではないでしょうか。
クラウンは現行ですと全長は4895mmもありますが、最小回転半径はFRのモデルであれば5.2メートルですし、小回りは割と良いですよね。