ベスト・高級スポーツカー: パート1 ~ Motor Trend
人気北米自動車誌『Motor Trend』では、運転が楽しいスポーツカー(Driver’s Car)をランキング付するという企画を毎年開催しています。
名立たるスポーツカーが集結する、車好きにはたまらない企画です!また、普段乗りができそうなセダン・クーペも登場します。
英語コンテンツではあるものの、動画もたくさん公開されますので少なくとも雰囲気は伝わると思います。
スポーツセダン・クーペを含めたスポーツカーを購入予定の方や将来買う予定の方は、チェックしておいた方が良いでしょう。
高級車が大半ではありますが、比較的手の届きやすいスポーツカーもありますし、中古車であれば購入しやすくなります。
ちなみに本ブログのスポーツカーの定義としては、『スポーツ走行を前提として開発された車もしくは、ベースモデルからスポーツチューニングが施された車』としています。
第1弾では、以下のスポーツセダン・クーペが候補に挙がっています。
【キャデラック】 CTS-V
【レクサス】RC-F
【マツダ】ロードスター(別名MX-5 Miata)
【メルセデス・ベンツ】 AMG C63 S
何と4台中2台が国産車という顔ぶれです。ちなみにロードスターは北米仕様となり、日本仕様よりも一回り排気量の大きなエンジンを搭載しています。数週間以内には、この他にも10台のスポーツセダン・クーペが公開される予定です。
プロレビュアーは同シリーズでお馴染みのRandy Pobst氏です。
それでは上記の4車両について見ていきましょう。
キャデラック CTS-V
ブログ管理人の解説:
CTS-Vは、アメリカの自動車メーカー『キャデラック』の高級車であり、CTSシリーズの最上級モデルです。
スーパーチャージャー付き6.2リッターエンジンを搭載していて、最大649馬力(ps)を出力するアメリカン・マッスルカーでありながら、4人乗りのラグジュアリーセダンの顔も併せ持っています。
0-100km/hは3.7秒であり、高級スポーツセダンの中では最速クラスです。トランスミッションは8速ATです。
プロドライバーのレビュー:
トルクフルな運転感覚がとても良い。PTM(パフォーマンス・トラクション・マネージメント)と呼ばれる車両安定制御プログラムをオフにして走行すると、コーナーではタイヤが簡単にスピンする傾向がある。特に2速で曲がる11コーナーではその傾向が顕著である。でもそのスリリングな運転感覚が良い。
急減速するためには、ブレーキペダルをかなり強く踏む必要がある。2ラップ走った限りでは、ブレーキとタイヤがオーバーヒートして効きが低下した。
この車を最も速く走らせるには、制御プログラムのオン・オフを上手く切り替えると良さそうである。
ラグジュアリーカーとしてはとてもエキサイティングではあるものの、車体が大きく重いのが欠点である。コルベットのレベルには達していない。
ラグナセカ・レース場でのラップタイム: 1分38秒52
車両価格:1330万円~
レクサス RC-F
ブログ管理人の解説:
レクサスの新型高性能クーペです。一応4人乗れるスペースがあります。CTS-Vと同様に、ラグジュアリー感を重視した車でもあります。
V8気筒の5リッターエンジンを搭載しており、最大474馬力(ps)を出力します。2014年度で生産が終了したIS-Fよりもボディ剛性が大幅にアップしています。0-100km/hは4.3秒です
トランスミッションは8速ATです。車両価格は954万円~となっています。
プロドライバーのレビュー:
コーナリングの度に車の挙動が変わるため、アンダーステアやオーバーステアの予測が難しい。また、パドルシフトを使用しても、思ったとおりのギアに入らないことがり、タイムロスが発生している。
エンジンフィールは良好であり、ブレンボ製のブレーキングパフォーマンスは素晴らしい。
ラグナセカ・レース場でのラップタイム: 1分43秒20
車両価格:954万円~
(一言)
けっこう辛口のコメントですね。レクサスRC-Fは、誰にでも速く走れるスポーツカーとして設計されているのですが、玄人には不要な電子制御が働くため、限界付近の挙動はまだ洗練されていないのかもしれませんね。
マツダ ロードスター
ブログ管理人の解説:
マツダの最新技術が詰まったオープン・スポーツカーです。人馬一体を体感できる車として、日本のみならず海外の自動車ジャーナリストからも高い評価を得ています。
2リッターエンジンを搭載しており(日本仕様は1.5リッター)、最大157馬力(ps)を出力します。ワインディングロードやレース場において素晴らしい性能を発揮します。0-100km/hは5.8秒(北米仕様)です。
トランスミッションは6速MTです。
プロドライバーのレビュー:
非常にソフトな走り心地であり、大きめにロールする。このため、ステアリングやブレーキングがソフトタッチになる時間が長い。
わずか157馬力のエンジンの割には非常に速く走らせることができる。ローギアでのトルクも優れている。
欠点としては、(ラップテスト中に)ブレーキの効きが低下したことが挙げられる。
ペダルが低すぎて、レブリミットに合わせるのが難しいけれど、シフト自体はとても早い。伝統的なスポーツカーを運転しているような感覚がある。
ラップタイムはけっして早くないけれど、運転がとっても楽しい車だと思う。
ラグナセカ・レース場でのラップタイム: 1分50秒68
車両価格:249万円~
(一言)
日本市場でも2リッターエンジンのモデルが販売されて欲しいところですね。評価が良いため、上位にランクインする予感がします。
メルセデス・ベンツ AMG C63 S
ブログ管理人の解説:
メルセデス・ベンツのミドルクラスセグメントであるCクラスのセダンであり、”AMG”と呼ばれる高性能スポーツモデルです。前記事でご紹介したとおり、BMW M3よりもイイ!という評価を得ています。
ハイパースポーツセダン対決の行方は? ATS-V 対 AMG C63 S
6リッターオーバーのツインターボエンジンを搭載しており、最大510馬力(ps)を出力します。車両重量は1789キロ、トランスミッションは8速ATです。コンパクトなセダンであるため、日本の道路事情にもマッチするところが良いですね。
プロドライバーのレビュー:
ツインターボであることを感じさせないほど瞬時にトルクが発生する。ここ10年のAMGモデルの良さを受け継いでいるね。まるで7リッターの自然吸気エンジンのような感覚だよ。
2速ではタイヤスペックをオーバーしているように感じる。3速・4速ではヒル(坂道)を上るのに十分なパワーがある。カーボンブレーキは安定していて効きも良い。
フロントヘビーであるためタイヤがロールするけれど、それゆえにぐいっと曲がれる。
高揚感溢れるエンジンサウンドと共に、非常にアグレッシブなセダンである。
ラグナセカ・レース場でのラップタイム: 1分40秒50
車両価格:1325万円~
追記:
ランキングが決定しました。10台のスポーツカーの中からマツダ ロードスター、ポルシェ ケイマンGT 4、メルセデス・ベンツ AMG GT Sの3台に絞られ、最終的にAMG GT Sが一番に選ばれました。
ロードスターはロールが大きいところがネックとなり3位となりましたが、1000万円クラスの強豪スポーツカーが勢ぞろいの中、10台中3位はとても立派だと思います。
今回のコンテストでは、自動車メーカーから発売前のスポーツカーなどを借りてきているのですが、メーカー側の都合で借りれなかったスポーツカーも多数あります。
日本において知名度の高いスポーツカーとしては、以下が挙げられます。
ホンダ NSX、アウディ R8、フェラーリ 488 GTB、ホンダ シビック タイプR、ジャガー Fタイプ RWD、ランボルギーニ ウラカン、ポルシェ 911 GT3 RS
これらのスポーツカーについては、来年に期待したいところですね。
恒例のドラッグレース(ゼロヨン)の結果も公開されました。時速100キロまではコンチネンタル GT3-RとコルベットZ06が3.3秒でほぼ同タイム、次に速いのがAMG GT-Sです。
しかし、400メートル地点まではそれ以降の加速が物を言います。果たして1位はどのスポーツカーでしょうか。
パート2につきましては、以下からご覧いただけます。
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