F-PACEの評判・レビュー:ジャガー初SUVの完成度は如何なるものか?
おすすめの人気SUVの魅力をお伝えする企画の第5弾として、ジャガーのプレミアム・ラグジュアリーSUVである「F-PACE」の評判&レビューをお伝えします。
ここ数年、ジャガーはラグジュアリーなスポーツカーを主軸として、カー・ラインナップを大幅に強化しています。
その中でもジャガー初となる「F-PACE」は、ジャガーブランドの浸透に大きな影響を与える車として、自動車メディアにおいて注目を集めています。
同セグメントには「ポルシェ マカン」や「BMW X4」などの有力車があり、それらにジャガー F-PACEがどれだけ迫れるのか、あるいは追い越しているのでしょうか?
F-PACEの評判
日本ではF-PACEは予約発売されてから間もないため、今回は世界中のF-PACEの評判をチェックしました。
まず、北米自動車メディア「Car And Driver」のコンパクト・ラグジュアリー・クロスオーバー&SUV部門において、F-PACEは第1位を獲得しています。
ちなみに2位は「ポルシェ マカン」、3位の「BMW X3」となっています。
また複数の有名メディアの評価を統合(9メディア分)して、なるべくバランスの良い公正な点数が付きやすい「BEST CARS」においても、ラグジュアリー・コンパクトSUV部門にて第1位を獲得しています。2位はポルシェ マカン、3位はメルセデス・ベンツ GLCクラスとなっています。
さらに各メディアでさまざまなアワードを受賞していることからも、F-PACEは世界的にかなり評価されていると見てよいでしょう。
2017年度には、世界的に名誉な「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しており、デザイン部門を含めたダブル受賞の快挙を成し遂げています。
ではどのようなポイントが評価されているかというと、以下の2点に集約されます。
- スポーツカーのような走行性能を有していること。
- 後部座席や積載スペースが広くて、実用性の面でも優れていること。
これらの項目は当初からジャガーが売りにしている部分と合致します。
またオフロードの走行にも利用でき、F-PACE独自の最新技術を導入したシステムを搭載しているなどのポイントも評価されています。
走行パフォーマンス
F-PACEはスポーツカーの開発を得意とする「ジャガー」なだけあって、スポーツカーのようなパフォーマンス・クロスオーバーSUVに仕上がっています。
同セグメントで、卓越したスポーツ走行性能を有している「ポルシェ マカン」が実質的なライバルということもあり、F-PACEはマカンをベンチマークとしてチューニングが施されています。
たとえば、シャシーのロール剛性の強化が挙げられます。当初は1Gの横加速度に対して、レンジローバーイヴォークとほぼ同じ4.5度のロール角と設定していましたが、マカンを参考に3.5度に調整することになったそうです。
車の仕組みに詳しくなければ何のことかさっぱりだと思いますが、こうした改良が重なることで、F-PACEがスポーツ走行において高く評価されているのは間違いないと思われます。
F-PACEにはガソリンモデルとディーゼルモデルの2種類が用意されています。
やはり見どころは2リッター・ディーゼルターボの「20d」(639万円~)かと思います。こちらは最大180馬力と一見パワーは普通に見えますが、43.8kg・mのトルクが低回転域(1750-2500rpm)で発生するため、街中では力強いパワーを発揮します。
トランスミッションは8速ATでスムーズに変速しますので、街乗りでは低回転時のパワーを利用してグイグイ変速して走るようなイメージですね。
この20dの0-96.6km/h加速は7.8秒であると予測されていて、最高速度は時速200キロを少し超える程度です。
以下は恒例のYouTubeで公開されている加速シーンです。7.8秒としては明らかに遅いですけれど、今後大手の動画が公開されるまで判断するのは待ったほうがよさそうですね。
日本の街中ではストレスなく走れる十分な性能がありますので、エコと燃費を考慮するとこのモデルは結構売れ筋のようです。
このディーゼルモデルの欠点としては、エンジン始動時に微振動が起きること、そして3000rpmを超えてくるとノイズが発生することがあげられます。
もっとも、静粛性は十分にあるとのことですので、飛ばさない限りはとても快適ということですね。
ちなみにスポーツ走行を重視した「R-スポーツ(ディーゼルモデル)」(728万円~)もラインナップしています。
それでもう一つのモデルであるガソリンモデルの方を見ていきます。こちらは最大340馬力を出力する3リッター・V6スーパーチャージャー搭載の「R-スポーツ(ガソリンモデル)」(849万円~)と、同エンジンで出力アップされ、最大380馬力となった「S」(981万円~)があります。
いずれもディーゼルエンジンのように低回転でトルクが発生するタイプではなく、4500rpmで最大トルクを発生するようになっています。
0-60 mphは4秒台に入り込むかぎりぎりのところだと予想されています。以下の動画を見ると、スムーズで途切れなくパワーが発揮されていることがわかります。
ディーゼルモデルのJC08モード燃費は15.8 km/L、ガソリンモデルは10.1 km/Lとなっています。
F-PACEの強みは、やはりアルミボディを多用した「D7a アーキテクチャ」と呼ばれる、強靭かつ軽量なボディですね。
ジャガーXEやXJのセダンと同じアーキテクチャであるものの、F-PACEでは81パーセントが新規パーツとなります。
ワインディングでは、スポーツカーを運転しているかのような感覚が楽しめるようです。
なお、F-PACEのテストデータはまだ乏しい状態ですので、情報を入手しだい更新する予定です。
追記:
ジャガーF-PACEの0-60 mph(≒0-100)加速は、2リッター・ディーゼルターボのモデルで8.1秒、3リッター・ターボ(ノンディーゼル)のモデルで6.1秒を記録しています。
以下はPDriveTVによるテストシーンです。
エクステリア
F-PACEはクロスオーバーSUVという位置付けとなっていて、ジャガーらしくスポーティさを演出しています。
4箇所に設定された、広範囲にわたるエアインテークがかなり目立ちますね。
サイドビューについても、いかにもスポーティに走りそうな流動的なデザインとなっています。
リアサイドは、ジャガーFタイプから続くテールランプの形が継承されています。実際に見てみると、かなり迫力がありそうです。
メルセデス・ベンツGLCやレクサスRXと比べて、リアガラスのエリアが狭いのも特徴的ですね。
テールランプの下には、スポーツ仕様であることがわかるロゴが入ります。
F-PACEの最大の特徴は、やはり新開発の「アクティビティ・キー」でしょう。これは従来の車のカギ替わりになるもので、下の画像のように腕に巻き付けて、車両後部のジャガーのロゴをタッチすることで車のロックを解除するというものです。
これの何が良いのかというと、アウトドアなどで水に濡れても大丈夫なので、車にカギを置いておき遊びに出かける、というようなことができることです。
腕に巻いておくタイプなので、うっかり「カギはどこにいった?」なんてことになるリスクもありません。アウトドアに出かけたくなるような、便利アイテムですよね!ちなみにキー認証にはRFIDという技術が応用されています。
トランクスペースの積載量はクラス最大の650Lの容量があり、これはライバルのマカンと約2倍もの差があります。開口も広くなるように工夫されていますので、スポーツカーに近いSUVとしてはかなり優秀といえます。
インテリア(内装)
続いてインテリアの方も軽くチェックしてみましょう。全体的にジャガーらしくドライブに集中できることを優先した、シンプルですっきりまとまったデザインになっています。
全体的にスペースが広くて開放的であり、ワイドディスプレイが見やすそうです。こちらは助手席側からのビューです。
特徴的なのは、ドライブセレクターです。シンプルかつオシャレで、平面的なので空間が広く見えるという効果もありそうです。
普段は下の写真のように隠れていて、操作時に円形の部分が上に浮上します。
メーカー回りがやたらカラフルで、細かい表示が多いのが印象的です。
下は後部座席の画像です。(おそらく)前席を目いっぱい下げている状態です。
内外装の参考動画:
まとめ
好評のジャガー F-PACEについて、オーナーの手元に届く前ながらも、情報を集めてサクッとまとめてみました。
スポーツタイプのクルマを作るのが得意なジャガーが、マカンクラスのパフォーマンスSUVを開発して、しかも実用性もバッチリときました。
総合バランスの優れたクルマとして、自動車メディアの評価も高いです。
日本ではまだそれほど浸透していないジャガーのプレミアム感も合わさって、日本でも結構人気が出るのではないでしょうか。
以上となります。本記事が参考になりましたら幸いです。
ジャガー F-PACEの公式PV
ジャガー F-PACE Sのドライブシーン
以上となります。本記事が皆さまの参考になりましたら幸いです。
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