セダン売却体験談:多走行のカローラでも一括査定で高値で売れる!
引っ越しのため我が家の愛車カローラ(セダン)が不要になり、車一括査定サービスを利用して手放すことにしました。2003年式と低年式の車ではありますが、特別なメンテナンスが無くてもまだまだ走るため、惜しくも感じます。
この車は妻のご両親から10万円という破格のプライスで譲り受けました。私が運転免許を取ってから通勤で毎日使用していましたし、毎月往復700キロの高速道路を数回走っていました。お陰で走行距離は12万キロ近くに達しました。
高速道路での足回りはふにゃふにゃでしたけれど、コーナリングでは意外と粘ってくれました。カローラは高速道路ではあまり快適ではありませんが、街乗りでは足車として使い勝手が良かったです。
セダンは不人気車種であるため、中古車の買取価格も渋くなりがちです。カローラは海外で人気(需要)があるため、セダンの中では高く売れる方なのですが、今回売却するカローラは条件が良くないのです。
というのも、経年13年の低年式であることに加えて、走行距離が10万キロオーバーで事故歴あり(※何と査定時に判明!)なのが大きなマイナス査定になります。
さらには、写真のような目立つ凹み、傷が3~4箇所あり、目立たない線傷が多数ありました。
買取相場を調べるとやはり買取価格は渋く、平均15万4千円でした。そこからマイナスポイントを引くと買取額が付くのかどうか正直不安でした。
カーセンサーで同条件に近い車を調べると、約30万円で売られていましたが、少なくとも私が売ろうとしているカローラはそれよりもマイナスポイントが多いです。
でもなるべく高値で売りたいというのが本音です。このため、なるべく強気で行くことにしました。そして嬉しいことに、結構高値で売れちゃいました。だから『私の車はさすがに。。。』と思われている方も、一店舗のみの言い値で売るのはとても勿体ないです。
海外では走行距離10万キロなんて当たり前の通過点であって、多走行車であっても売れやすいので、輸出して販売するようなケースも往々にしてあります。
相場以上の高値で売れたポイントは、①売却前の準備、②競い合ってもらうこと、③ 即日売ること、の3点につきると思います。
それでは車を売るまでの経緯を具体的に説明していきたいと思います。本記事では、私が実際に一括査定で経験したことを余すことなくお伝えいたします。
車を売るために行ったこと自体は難しくありませんので、車を売るのが初めての方や、あまり時間が無いという方でも大丈夫です。
なお、すでにご存じの方も多いと思いますが、車の一括査定サービスを上手く利用すると、ディーラーの下取りよりもかなり高値で売ることができます。ディーラーの下取りよりも数十万円高値が付くことも普通にあります。
当ブログでは、中古車業界屈指のカーセンサーが運営している、カーセンサーの一括査定(無料)をおすすめしています。カーセンサーの運営元はリクルートですので、お馴染みの方も多いと思います。
申し込みフォームに記入するためには、現時点での大まかな走行距離と、車検証が手元にあればOKです。
車の一括査定を出すと、最短で当日に査定&売却することができます。ただしなるべく高値で売りたい場合には、後述するように複数業者による入札形式の査定の日時を調整する必要があります。また普通車の場合には印鑑証明や(必要な場合)住民票などが必要になってきますので、少なくとも売却前の準備期間として1日~2日の余裕は持っておきましょう。
クルマを売却したい日が決まっているような場合には、2週間以上前に査定の予約を済ませておくのがオススメです。この理由は、たとえ繁忙期であっても、同時刻に査定士に集まってもらいやすくなるからです。
(2003年式、シルバーのカローラグゼールです。)
車を売る前の準備
今回は引っ越しの準備期間が短く、かなりドタバタしていました。査定当日は休暇を取っており、まず午前8時~9時で後述の車のメンテナンスを行い、その後9時間~12時の間に引っ越し業者に荷物一式を引き取ってもらい、午後2時ごろから査定というスケジュールでした。
車のメンテナンスは、最低限にとどめました。それはずばり、洗車と車内の清掃です。また洗車のついでに普段使用しているコーティング剤(プラチナムフラッシュ)もかけておきました。
車を綺麗にしておくと好印象ですし、査定もしやすくなり、プラス評価が付きやすくなりますので、綺麗にしておいたほうが断然良いです。ただ傷や凹みについては、補修による査定のプラス額よりも専門店の補修代のほうが高く付きますので、原則そのままにしておいたほうが良いです。
車の洗車と清掃をするために、いつもの近所のセルフ洗車機と清掃機(掃除機)を利用しました。車を野外で3カ月程度置いていた状態でしたので、ボディ全体にしつこい汚れがかなり付いていました。普通の洗車では汚れが落ちないため、洗車専用のシャンプーでしっかり洗いました。
(なるべく傷のつかない洗車方法については、新コーティング剤『プラチナムフラッシュ』の使用方法とその効果が参考になるかと思います。)
費用は、一回400円の水洗い×2と一回100円の清掃×2で合計1000円でした。これまでの感謝を込めて丹念に洗いました。カーペットやシートの下、トランクルームのゴミ・塵も掃除機でしっかり吸い取っておきました。
また、プラチナムフラッシュを使用したお陰で線傷が目立たなくなりました(※プラチナムフラッシュには、下地を補修する効果があります)。
ちなみに柔らかい布に歯磨き粉を付けて傷付近を軽く磨くと、線傷が目立たなくなるそうですね。もしくはコンパウンドや液体ワックスを購入して、磨いてあげると細かな線傷はほとんど消えます。
どうしても時間が無い場合には、コイン洗車機のみの自動洗いでも十分に綺麗になります。ただ機械の場合には、こびりついた汚れが残ってしまうことがあり、査定のときに傷と紛らわしいので柔らかい生地(ファイバークロスなど)でふき取っておくのが好ましいです。
清掃については、カーペットの下やシート下、小物入れ、トランクなども綺麗にしておくことが大事です。また清掃後は、ほこり取りを使用してほこりが舞わないようにするのが好ましいです。
それともう一点非常に重要なのが、売却に必要な資料をあらかじめ用意しておいたことです。(必要書類につきましては、本記事末尾に記載しております。)
査定の申込み
続いて、 カーセンサーの一括査定の申し込みを行いました。カーセンサーNETの一括査定ではメールでの査定額の通知を依頼することができますが、今回は電話対応で良かったため、備考欄には特になにも書きませんでした。
申し込み後、『いつ電話が来るのかなぁ』と待ちわびていると1時間が経過していました。そしてようやく電話がかかってきました。電話主はカーチスさんであり、とても丁寧な感じで好印象。簡単な質問の後、次の日の午後に査定を申し込みました。
(補足:極力メール対応の方が好ましい場合には、上記リンクからの申し込みフォームにおいて、「任意項目」の「連絡可能時間帯」の欄に「メールのみの連絡を希望します」と記入すればOKです。)
電話中にも着信が複数あって、合計6件の買取業者と連絡を取りました。具体的には、カーチス、ガリバー、ビッグモーター、カーセブン、アップル、ユーポスです。
とはいっても、たまたま同日同時刻に来てもらえないところと、購買意欲が明らかに消極的な業者を除いて、3社に絞り込みました。
需要が高い人気車や、相場の高い車であればなるべく多くの業者と取引をするのもありです。一方で利益があまり見込めない車の場合には、『もういいや』となる業者もありますので、購買意欲が高そうな買取業者に絞り込むのがオススメです。
今回は、1年前にカローラの一括査定を申し込んだときと比べて、あまり高値で買い取ってもらえる雰囲気ではなかったです。6社とも10万円~10数万円がベストだと言っていました。相場が15~16万円ですから、だいたいそんなものだと思います。
営業マンさんとの話し合いは結構面白かったです。中にはこちらから入札形式の同日同時刻査定と伝える前に、営業マンの方からおすすめしてくることもありました。
電話を終えて、あとは査定日を待つのみです。
査定当日
ちょっぴり緊張しながら査定時刻まで引っ越し作業をしながら待っていると、とある1社の方が早めに来たいと申し出ました。ひとまずOKと伝えると、他の業者よりも30分ほど早く到着しました。
親しみやすそうな営業マンの方で、査定の方もソツなくこなされていました。ちょっと甘めな査定の印象です。車自体はマイナスポイントがたくさんあり、あまり査定額は高く出せないと伝えられましたが、結構買取意欲が高いことがわかってひとまず安心しました。いきなり辛口でなくて良かったです。
また、査定してもらっている最中にも車業界の裏話を聞けました。中でも印象的だったのが、『高値置き』(※用語が少し違うような覚えがあります)です。これは簡単に言えば、最初に高めの買取価格をお客さんに伝えておき、後日売却が決まると相場変動などを理由に買取価格を下げて、納得してもらう交渉テクです。
最初に高値を伝えることで契約が成立しやすくなりますが、やはり後々にモメることがあり勘弁してほしいそうです。なのでそうならないように当日その場で契約できると、高値で買い取りやすいそうです。
確かにその方が買取業者の負担も小さくなりますし、確定になりますので高値を出しやすいですよね。その日に契約が決まらなければ、別の業者に売られてしまうリスクだって十分にありますから。
ふむふむと思っていると、ここで最初の営業マンの方が『他の業者を待つことなく即決してもらえると、うちとしては最高額で買い取りますよ』と申し出てきました。
買取額は13万~14万で相場よりは低いのですが、他にもマイナス査定のポイントがあるだけに一瞬魅力的に感じました。でもまだ値段を釣り上げることができそうな感じがしましたし、ここで決めてしまったら入札形式の同日同時刻査定にならないので、やんわりとお断りしました。
『最初は今すぐ決めた方が良い値が出せそうなんだけれど』とか、『まぁ、入札形式のほうが結局のところ高値になることが多いのですが、どの業者も相場は知っているので、それほど変わらないんじゃないかな』とかおっしゃっていました。でも2社目の営業マンが来た頃には、何か残念そうな感じが表情と仕草から読み取れました(口数もちょっと少な目になりました)。
2人目の営業マンはいかにもやり手な感じであり、初めに来られた営業マンが指摘しなかったマイナス査定のポイントをビシバシ挙げていきました。正直なところ、程度があまり良くない車とはいえ、自分の車ですので気分が良いものではなかったです。
2人目の営業マンの査定が終わった時点では、以下のようなプラス査定とマイナス査定の項目となりました。
プラス査定
・ バッテリーを交換した直後であること(保証書付き)
・ 純正のナビが付いていること
・ 車内の程度が良いこと(禁煙車)
・ 車検の期限が1年以上残っていること
マイナス査定
・ トランクルームの錆が広がっていること
⇒ 融雪剤が原因
・ 線傷や飛び石の傷がたくさんあること
・ 右側のヘッドランプが少し浮き上がっていること(+線傷大)
⇒ 駐車場に止めていたときに、他の車がぶつかったことが原因です。元々売却する予定ではなかったこともあり、修理代は頂きませんでしたが。。。
・ リアのトランクルーム付近の凹み大
⇒ 私に車を譲る直前に、カローラを運転していた社員の方がどこかにぶつけたそうです。査定のときにわかったことですが、後にチェック項目を見てみると、事故歴ありに該当していました。走行に支障が無いのは、4年間ほど乗って体感していますけどね。
・ ルーフの凹み(3箇所)
⇒ 雪の塊により凹みました。ルーフは結構凹みやすいので、雪国の方は要注意ですね。ただ下から押し上げるともとに戻ったりするようですが、今回は時間が無かったので省略しました。
・ 後部座席右側のドアのロックが、運転席側から操作できないこと
主なマイナス査定のポイントは、外観の部分ですね。車の色がシルバーなので傷や凹みは目立ちにくいです。マイナス査定のポイントは自分から伝えなくても良いのですが、聞かれたことについてはごまかさず、正しく伝えましょう。
ちなみにプラス評価となりそうなポイントは、当日伝え忘れないようにメモしておき、営業マンに伝えましょう。実は今回の査定では、ネズミ取り対策のレーダーが導入されていることをすっかり忘れていてました。引っ越しなどでドタバタしていると忘れがちになりますので、早めにメモしておくことをおすすめします。
査定の結果は?
3社の同時刻査定を申し込んでいましたが、なぜか1社に時間が伝わっていなかったようで、結局2社のみの査定となりました。査定が終了した後、2人の営業マンからはあまり高値は出せないけれど、なるべく検討しますと伝えられました。
一方、私からは『高値を出していただいた方に当日売却します。つまり、本日車を持って行っていただいても結構です。売却用の書類も用意してあります。』とお伝えしました。
ちなみに必要資料は、車検証、自賠責保険証明書、自動車納税証明書の基本的な3点に加えて、印鑑登録証明書と実印、住民票(引っ越しを1回していたため)を揃えました。リサイクル券はありませんでした。
どうやら当日売却で書類もそろっているというのはかなり有効なようです。何せ契約が確定しますから、買取業者にとってもメリットが高い訳です。
ということで、2社同士の駆け引きが始まり、査定士と本社とのやり取りで30分ほど待った後、ようやく査定額が決まりました。ちなみに査定中、営業マンは常に本社と携帯や電話で連絡を取り合います。
査定額が決まった後、後に来た営業マンから『○○(私)さん吉報です。たぶん驚かれるような査定額になりますよ。』と伝えられました。
そしてお決まりの入札方式※に従い、各営業マンが名刺の裏に買取額を記入して、手渡してもらいました。そして名刺を裏返してみると、思わず『オー』と言ってしまうようなお値段でした。
1人目は23万円、2人目は21万5千円です。マイナス査定のポイントが多い割には、相場よりは大分良かったです。
その後、自宅で契約書に必要事項を記入した後、もう一人の営業マンが車を引き取りにきて、カローラは私の手元を離れました。最後の嬉しい置き土産を残してくれたカローラに感謝です。
※査定額を提示してもらう方法は2通りあります。一つはせり売形式であり、開始値を決めた後、参加者(査定士)が値段を少しずつ上げていき、最も高い値を提示した参加者に売るという方法です。
もう一つは入札形式であり、今回のように参加者が一斉に入札額を提示する方法です。せり売形式では参加者同士が警戒し合い、高値が出にくくなることがあるため、最初から参加者の最大買取価格が提示される入札形式がおすすめです。
まとめ
今回は、たまたま2社により査定額が競い合われたことや、当日売却のための資料をしっかり用意していたことが功を奏したと思います。正直なところ程度(外観の部分)はあまり良くなかった車ですので、2~3社ぐらいで競争してもらうのが丁度良かったのかもしれません。
入札形式の一括査定は結構時間がかかります。同時刻に予約していてもやはりなにかとズレたりしますし、一人当たり20~30分の査定が終わった後も、各営業マンと本社とのやり取りで待ち時間が発生します。私の場合には、結局2社のみでも1時間30分ほどかかりました。その後、契約書の簡単な手続きで10分ほどでした。
もっとも、別々の日に査定をしてもらう場合には、さらに時間と根気が必要になりますから、当日だけ頑張る方が楽です。
それではポイントをもう一度まとめておきますね。
① 車の売却では、ディーラー下取りよりも一括査定を利用する
② 同日同時刻の入札形式にすることを買取業者に伝える
③ 査定前に車の洗車と清掃をする
④ プラス査定になりそうなポイントをまとめておき、当日査定士に伝える
⑤ 当日に売却できるように、売却用の資料を用意しておく(以下参照)
カーセンサー.netの一括査定(公式ページ)を申し込む前に、車検証、自賠責保険証明書、自動車納税証明書、印鑑証明登録と実印、振込口座(メモしておく)、リサイクル券(あれば)をしっかり用意しておきましょう。
また、車検証と印鑑登録証明書の住所が違う場合には、1回の引っ越しで住民票が必要になり、2回以上で戸籍の附票または住民票の除票が必要になります。
※軽自動車の場合には、印鑑登録証明書と実印は不要であり、代わりに認印があればOKです。
本記事が車売却時の参考になりましたら幸いです。
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